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銃凰無尽のファフニールⅠ ドラゴンズ・エデン

さて、完結からだいぶ時間は経っていますが、『銃凰無尽のファフニール』の小説1巻です、完結まで見てから読み替えると色々と発見があります。まず、この作品の肝であるドラゴンは別途記事にまとめました。

まず、この1巻での、隠れた重要点は目立たない言葉"──ノイン、要求、確認──“です。これは、この時点から、ユグドラシルは物部悠を九番目の抗体竜種と認識していたことを示しています。この時点では抗体竜種と真のドラゴンとの関係は全く語られておらず、作品を最後まで読み切って始めて意味の分かる言葉です。

基本的な、物語の作りとしては、主人公 物部悠がミッドガルにやってきて、メイン・ヒロインであるイリス・フレイアと出会い、妹である、物部深月と再開し、イリス・フレイア、物部深月らが所属し、物部悠も所属することになるブリュンヒルデ教室の同級生と出会いと基本的には物語の序盤の作りです。

そして、最初の敵手として、抗体竜種、もっとも、この時点では抗体竜種という単語自体導入されておらず、単にドラゴンと認識されている〝白〟のリヴァイアサンが来襲するという流れです。そして、物部悠の切り札とも言える、対竜兵装マルドゥーク、特に主砲、天を閉ざす塔バベルとヒロイン 物部深月の切り札 終の矢 ラストクォークでどうにか、〝白〟のリヴァイアサンを撃退する流れです。

物語としては序盤も序盤であり、これからという形ですね。とは言え、実は見逃せない情報がいくつも隠れています。まず、メイン・ヒロインのドジな一面、水着を流される、パンツを忘れるという煙幕でカモフラージュしていますが、何を作っても爆発させてしまうというのは終盤への重大な伏線なのは最後まで読まないと判りません。これはイリス・フレイアの大きな特異性です。

あと、ヒロイン陣の多くも、この1巻で殆ど登場しています。登場していないのは、ヴリトラ、キーリ・スルト・ムスペルヘイム、ティア、ツヴァイ、ジャンあたりでしょう。地味に故人としてではあっても、実は重要な存在の篠宮都もこの巻で登場しています。篠宮都が真の意味で絡んでくるのは最終盤ですが。